takayama’s tech blog

CGや画像処理に関する技術ブログ

研究の分類について (ACM 2012 CCSによるカテゴリ検索方法)

読む論文の種類が大分増えてきたので、それぞれの論文をどうカテゴライズして整理しようといった問題に改めて直面しました。

自分なりにまとめてもいいのですが、どういった分野があるのかそもそも把握できていなかったり、修正に次ぐ修正を重ねて見栄えが悪くなってしまったり、分からないジャンルは放置したり…となかなかうまくいきそうにない。

ということで何かないかと調べてみると、ACMのサイトにきちんとまとまったものがありました。
ACM Computing Classification System ToC — Association for Computing Machinery

※ちなみにACMとはAssociation for Computing Machineryの略で、計算機科学を網羅している国際学会です。ACM SIGGRAPHなどの有名な国際会議を開催しています。
Association for Computing Machinery - Wikipedia 

 

実際の分類方法のリストは以下に書かれています。
http://dl.acm.org/ccs/ccs_flat.cfm

このCCS(Computing Classification System)は1998年以降長らく更新がなかったのですが、2012年に久しぶりに更新があったみたいです(今更気づいた)。かなり大きく変わっているので旧形式を使っている方はご注意を。

ということでそれぞれのカテゴリがどう分類分け

 

されているのかチェックしたい…所ですが、今回はその中で分かったACM Digital Libraryでカテゴリ検索を行う方法のみを記して、次回以降の記事でカテゴリの話に触れようと思います。

 

ACM Digital Libraryでのカテゴリ検索方法

1. 画面右上の[advanced search]の所をクリック。

f:id:takayama56:20161004000815p:plain

2. 検索方法の中からCCSを選択し、調べたいカテゴリ名を入力。

画像では2015-2016年に発行されたRenderingの論文を調べようとしています。

f:id:takayama56:20161003232631p:plain

3.  Searchボタンをクリックして検索完了!

f:id:takayama56:20161003232626p:plain

たったこれだけ!

うまく使いこなせばジャンルのはやりとか色々な情報が抽出できそうですね。

 

ACM Digital Libraryで論文のカテゴリを確認する方法

ACM Digital Library上で論文のカテゴリを確認するには、論文のページに行って下のタブのIndex Termsをクリックすればよいです。

f:id:takayama56:20161004000838p:plain

こんな感じに表示されます。

f:id:takayama56:20161003235311p:plain

画像の補間について考えたい

今回は画像の補間(Interpolation)の話。

拡大・縮小、回転等の画像処理を行うときに、元々の画素とはずれた位置の画素値を求める必要がありますが、それらをどう埋める(補間する)のかといったものです。

 

基本的な話は昔に自分が書いた記事(↓)を参照してもらうとして、

www.dfx.co.jp

 

もう少し踏み込んだ話を。

上の記事でも述べていますが、画像の補間として使われるのは

・ニアレストネイバー法(Nearest Neighbor, 最近傍補間)

バイリニア法(Bilinear, 線形補間)

バイキュービック法(Bicubic)

・ランツォシュ法(Lanczos)

の4つが主となっています。

 

これらはどれもシンプルな手法ではあるのですが、その分一長一短で、汎用的に使えるものではなく、結果も必ずしもよいとは言えません。

そこでもっと調査・考察を重ねて、優れた方法を見つけて実装したいという考え。

調べたい内容は例えばこんな感じ。

・もっと汎用的に使える手法はないのか?

・補間式を求める範囲は固定ではなく変更できるほうがいいのでは?

・原理的に範囲外(オーバーシュート、アンダーシュート)にならない手法はないのか? 

・画素を点ではなく面として考えるとどうなる?

 

アジェンダ案としては以下の通り。予定は未定ですが。

アジェンダ

バイキュービック法の考察・一般化

・他の手法(面積平均法、B-Spline, Bessel, Mitchellなど?)について

・重みの補間ではなく画素値をそのまま補間する手法(スプライン補間?)について

・最新の論文を読み解く(Rapid, Detail-Preserving Image Downscalingなど?)

・DeepLearningを使った超解像について

 

とりあえず、ある程度考察済みのバイキュービック法について次以降の記事で紹介しようと思います。